介護記録に悩む初心者必見!基本の書き方と現場で使える具体例を紹介
介護職として働き始めたばかりの人が悩みやすい仕事の一つが「介護記録」です。
「何を書けばいいのか分からない」
「毎回同じような文章になってしまう」
「利用者の様子をどう表現すればいいの?」
このように、介護記録の書き方で悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
介護記録は、単なるメモではありません。利用者の状態や支援内容を職員間で共有し、継続的なケアにつなげるために重要な記録です。
同じ文章の連発やNGワードを使うと利用者様だけではなく家族・お医者様・連携している機関から
クレームになることがあります。
この記事では、介護記録を書くときの基本や注意点と、そのまま参考にできる例文30選を紹介します。
介護記録を書くときの基本
介護記録では、できるだけ「誰が読んでも利用者の状況が分かる文章」を意識しましょう。
特に重要なのが、事実と自分の判断を分けて書くことです。
例えば、
「今日は元気がなかった」
だけでは、何を見て「元気がない」と判断したのか分かりません。
「昼食時、普段より発語が少なく、食事摂取量は8割であった」
のように、実際に確認した内容を具体的に書くと、他の職員にも状況が伝わりやすくなります。
介護記録で意識したい5つのポイント
1.具体的に書く
「いつもと違う」ではなく、何が違ったのかを書きましょう。
2.事実を中心に書く
「不機嫌だった」ではなく、「眉間にしわを寄せ、大きな声を出された」など、確認できた事実を記録します。
3.利用者の発言はできるだけそのまま書く
重要な発言は「○○と言われた」のように記録すると、本人の意向が伝わりやすくなります。
4.介助内容を記録する
食事・排泄・入浴・移動など、どのような支援を行ったのかを記録しましょう。
5.普段との違いを記録する
食事量、睡眠、表情、発語、排泄などに普段と違う様子があれば、具体的に残しておくことが重要です。
介護記録で使える例文30選
ここからは、介護現場で使いやすい例文を紹介します。
【体調・全身状態】
例文1
「訪問時、体調を確認したところ、普段と変わりなく過ごされているご様子であった。」
例文2
「訪問時、表情は穏やかで、体調について確認すると『大丈夫』と話された。」
例文3
「本日は普段より発語が少なく、声かけに対してうなずかれることが多かった。」
例文4
「午前中は眠気が見られ、声かけに対する反応が普段より遅い様子であった。」
例文5
「体調について確認すると『少し疲れている』と話されたため、無理のないよう対応した。」
【食事・水分】
例文6
「昼食を提供し、主食・副食ともに全量摂取された。むせ込みは見られなかった。」
例文7
「昼食は主食8割、副食5割程度摂取された。食事中のむせ込みは見られなかった。」
例文8
「食事開始時は箸が進まなかったが、声かけを行うことで徐々に摂取された。」
例文9
「水分摂取を促したところ、コップ1杯程度摂取された。」
例文10
「食事中に数回むせ込みが見られたため、摂取を一旦中止し、本人の状態を確認した。」
【排泄介助】
例文11
「トイレへの移動を介助し、排泄された。排泄後、衣類を整え居室へ戻られた。」
例文12
「トイレへの声かけを行ったところ、本人より『今は大丈夫』との返答があった。」
例文13
「排泄後、本人にてズボンを上げる動作を行われた。必要部分のみ介助した。」
例文14
「排泄介助時、皮膚状態を確認したところ、発赤等は見られなかった。」
例文15
「排泄後、衣類の汚染が確認されたため、更衣を介助した。」
【入浴・清潔保持】
例文16
「入浴を促したところ拒否なく了承され、脱衣から洗身まで見守りを中心に対応した。」
例文17
「入浴中、体調不良の訴えはなく、終始穏やかに過ごされた。」
例文18
「洗身時、背部など手の届きにくい部分を介助し、その他は本人にて行われた。」
例文19
「入浴後、水分摂取を促し、コップ1杯程度摂取された。」
例文20
「更衣後、髪を整え居室へ戻られた。入浴後の体調に変化は見られなかった。」
【移動・移乗】
例文21
「ベッドから車椅子への移乗を介助した。移乗時ふらつきは見られなかった。」
例文22
「居室から食堂まで歩行された。途中で一度立ち止まられたが、休憩後に再び歩行された。」
例文23
「立ち上がり時にふらつきが見られたため、転倒に注意しながら介助した。」
例文24
「車椅子での移動を介助し、目的地まで安全に移動された。」
例文25
「移動時、手すりを使用するよう声かけを行ったところ、本人にて手すりを使用された。」
【コミュニケーション・精神面】
例文26
「本日は『今日は何をするの?』と複数回質問される場面があった。その都度、予定を説明すると納得された。」
例文27
「職員からの声かけに対して笑顔が見られ、会話を楽しまれているご様子であった。」
例文28
「本日は『家に帰りたい』との訴えがあったため、本人の話を傾聴し、落ち着かれるまで対応した。」
例文29
「声かけに対して『んー』と発声されることが多く、表情や様子を確認しながら対応した。」
例文30
「本日は不安そうな表情が見られたため、本人の訴えを確認しながらゆっくりと声かけを行った。」
介護記録で避けたい表現
介護記録では、できるだけ曖昧な表現を避けることが大切です。
例えば、
「元気だった」
「いつも通り」
「機嫌が悪かった」
「ちゃんと食べた」
「少ししか食べなかった」
といった表現だけでは、具体的な状況が分かりません。
「いつも通り」なら、「普段と比較してどのような状態だったのか」を書きましょう。
「元気がない」なら、「発語が少なかった」「食事摂取量が普段より少なかった」など、実際に確認した内容を記録すると伝わりやすくなります。
介護記録は「5W1H」を意識すると書きやすい
介護記録を書くのが苦手な人は、「5W1H」を意識すると文章を作りやすくなります。
- Who(誰が):利用者本人
- When(いつ):○時頃、昼食時など
- Where(どこで):居室、食堂、浴室など
- What(何を):食事、排泄、移動など
- Why(なぜ):必要に応じて記載
- How(どのように):どのような様子・方法だったか
例えば、
「14時頃、居室にて水分摂取を促したところ、『喉が渇いていない』と話された。その後、本人の希望を確認し、無理に勧めず様子を見守った。」
というように書くと、状況が具体的に伝わります。
まとめ|介護記録は「具体的に」がポイント
介護記録は、利用者の状態や支援内容を職員間で共有するための大切な情報です。
上手な文章を書くことよりも、誰が読んでもそのときの状況が分かるように記録することが重要です。
特に意識したいポイントは、
- 具体的な内容を書く
- 事実を中心に記録する
- 利用者の発言を必要に応じて記載する
- 実施した介助内容を書く
- 普段との違いを残す
という5つです。
最初から完璧な文章を書く必要はありません。
「いつ・どこで・何があったのか」を意識して記録するだけでも、介護記録は書きやすくなります。
今回紹介した例文を参考にしながら、自分の職場の記録方法やルールに合わせて活用してみてください。
