訪問介護はどんな仕事?
訪問介護とは、主に2つ
「訪問介護」
訪問介護ではヘルパーが利用者様の自宅を訪問し、日常生活をサポートします。
施設介護とは違い、基本的には利用者様の生活の場である「自宅」で介護を行います。
「移動支援」
移動支援とは、主に障害のある方を安心して外出できるよう、ヘルパーが移動に付き添い、買い物や通院、余暇活動などをサポートするサービスです。外出を通じた社会参加や日常生活の充実を支えることを目的としています。
施設の中で複数の利用者様を介助するのではなく、1件ずつ利用者様の自宅へ向かうため、施設介護とは違った働き方が特徴です。
訪問介護の具体的な仕事内容
訪問介護の仕事は、大きく分けると以下のようになります。
①身体介護
身体介護は、利用者様の身体に直接触れて行う介助です。
具体的には、
・食事介助
・入浴介助
・排泄介助
・着替え介助
・移乗、移動介助
・体位交換
・起床、就寝介助
・服薬に関する支援
などがあります。
利用者様の身体状況によって必要な介助は大きく異なるため、単純に決められた作業をするだけではありません。利用者様の状態を確認しながら、安全に介助することが重要です。
②生活援助
生活援助では、利用者様の日常生活を支えるための家事を行います。
代表的なのが、
・居室の掃除
・洗濯
・調理
・買い物
・薬の受け取り
などです。
ただし、何でも依頼されたことを行えるわけではありません。
例えば、利用者様の家族のための家事や、大掃除、庭の草むしり、ペットの世話などは、介護保険の訪問介護として認められない場合があります。
「利用者様本人の日常生活を支援する」という視点が重要です。
③移動支援
訪問介護の仕事を探している方は、「移動支援」という言葉を目にすることもあるでしょう。
移動支援とは、障害のある方が安心して外出できるよう、ヘルパーが移動に付き添い、買い物や余暇活動、社会参加などをサポートするサービスです。
例えば、買い物や映画、散歩、イベントへの参加など、外出先での移動や活動を支援します。
ただし、移動支援は介護保険の訪問介護とは異なり、障害福祉サービスの一つとして自治体などが実施している制度です。利用できる対象者や支援内容は自治体によって異なるため、求人を見る際には「介護保険の訪問介護なのか」「障害福祉の移動支援なのか」を確認しておきましょう。
④記録や報告も重要な仕事
介助だけでなくサービス提供後の記録も重要です。
「食事をどの程度摂取したか」「体調に変化はなかったか」「排泄状況はどうだったか」など、その日の様子を記録します。
また、いつもと違う様子があれば、サービス提供責任者などへ報告します。
一人で訪問する時間が多いからこそ、記録・報告・連絡を正確に行うことが大切です。
訪問介護の給料はどのくらい?
訪問介護の給料が気になる方も多いでしょう。
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」によると、介護職員等処遇改善加算を取得している訪問介護事業所における常勤・月給制の介護職員の平均給与額は349,740円でした。
この金額は単純な基本給ではなく、基本給に手当と、4~9月に支給された一時金の6分の1を加えた「平均給与額」です。
単純に12か月分にすると約420万円となりますが、実際の年収は賞与の支給額、資格手当、役職手当、勤務先などによって変わります。
また、同じ訪問介護でも、正社員とパート・登録ヘルパーでは働き方や収入が大きく異なります。
そのため、「訪問介護なら必ず月35万円もらえる」という意味ではありません。求人を見るときは基本給だけでなく、処遇改善手当、資格手当、賞与、訪問件数による手当なども確認しましょう。
訪問介護の給料を上げるには?
訪問介護で収入を上げたい場合、資格取得やキャリアアップがポイントになります。
例えば、介護福祉士を取得すると資格手当の対象になる事業所があります。
さらに経験を積んで、サービス提供責任者を目指す方法もあります。
サービス提供責任者になると、利用者様へのサービス提供だけでなく、訪問介護計画の作成、ヘルパーの調整、ケアマネジャーや家族との連絡など、より責任のある仕事を担当するようになります。
その分、一般の訪問介護員より給与が高く設定されている求人もあります。
訪問介護のメリット
訪問介護には、施設介護とは違ったメリットがあります。
利用者様とじっくり関われる
基本的に1件ずつ訪問するため、利用者様と向き合う時間を作りやすい仕事です。
「ありがとう」と直接言っていただける機会も多く、やりがいを感じやすいでしょう。
自分で考えて動く力が身につく
訪問先では、施設のように常に近くに職員がいるとは限りません。
そのため、利用者様の状態を観察し、「今日はいつもと違う」と気づく力や、状況に応じて判断する力が身につきます。
働き方の選択肢が多い
正社員だけでなく、パートや登録ヘルパーなど、さまざまな働き方があります。
また、障害福祉の移動支援などを行っている事業所もあり、高齢者介護だけではなく障害福祉の分野で経験を積める場合もあります。
訪問介護の大変なところ
一方で、訪問介護には大変な部分もあります。
まず、利用者様の自宅という環境で仕事をするため、施設のように設備や環境が統一されていません。
狭い場所で介助を行ったり、重いものを動かしたりすることもあります。
また、基本的には一人で訪問するため、判断に迷う場面もあります。
そのため、分からないことを一人で抱え込まず、サービス提供責任者や管理者に相談できる職場環境が重要です。
さらに、訪問先までの移動時間や交通状況なども仕事に影響します。求人を見る際には、訪問エリアや移動手段、移動時間が勤務時間としてどのように扱われるのかも確認しておきましょう。
訪問介護に向いている人
訪問介護は、以下のような人に向いています。
・利用者様とじっくり関わりたい
・一人で行動することが苦にならない
・責任感を持って仕事ができる
・状況を見て判断することができる
・介護技術を身につけたい
・障害福祉の仕事にも興味がある
・将来的にサービス提供責任者などを目指したい
特に重要なのは、利用者様の小さな変化に気づくことです。
訪問介護員は、利用者様の生活に近い場所で仕事をするからこそ、「いつもと違う」という変化に気づける存在でもあります。
まとめ
訪問介護は、利用者様の自宅を訪問し、身体介護や生活援助などを行う仕事です。
厚生労働省の調査では、訪問介護事業所で働く常勤・月給制の介護職員の平均給与額は349,740円となっています。
もちろん実際の給料は勤務先や資格、経験、勤務時間などによって変わります。
また、障害福祉分野では移動支援などの仕事もあり、外出を通じた社会参加をサポートする働き方もあります。
訪問介護は、一人で判断する場面があるなど大変な部分もありますが、利用者様の生活を直接支えられるやりがいの大きな仕事です。
「施設介護よりも利用者様一人ひとりとじっくり関わりたい」「障害福祉の仕事にも携わりたい」という方は、訪問介護という働き方を選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。

