介護サービスによって給料はどれくらい違う?
「介護職として働くなら、どのサービスが一番給料が高い?」
「特養と有料老人ホームではどちらが稼げる?」
「訪問介護やデイサービスの給料はどのくらい?」
介護職として働く場合、同じ「介護職員」でも、働くサービスによって給料には違いがあります。
夜勤の有無や手当、施設の規模、資格、経験年数などによっても給与は変わりますが、今回はそれら全てをいれて算出しました。
転職先を選ぶときにはサービスごとの平均給与を知っておくと参考になります。
そこで今回は、厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」をもとに、介護職員の平均給与をサービス別にランキング形式で紹介します。
介護サービス別の給料ランキングTOP10
まずはランキングから見ていきましょう。
| 順位 | 介護サービス | 平均給与(月額) | 年収換算※ |
|---|---|---|---|
| 1位 | 介護老人福祉施設(特養) | 361,860円 | 約434万円 |
| 2位 | 特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等) | 361,000円 | 約433万円 |
| 3位 | 介護老人保健施設(老健) | 352,900円 | 約423万円 |
| 4位 | 訪問介護 | 349,740円 | 約420万円 |
| 5位 | 介護医療院 | 330,030円 | 約396万円 |
| 6位 | 通所リハビリテーション(デイケア) | 319,310円 | 約383万円 |
| 7位 | ショートステイ※ | 315,170円 | 約378万円 |
| 8位 | 小規模多機能型居宅介護 | 305,220円 | 約366万円 |
| 9位 | 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 302,010円 | 約362万円 |
| 10位 | 通所介護(デイサービス) | 294,440円 | 約353万円 |
※年収は「月額×12」で単純計算した目安です。
※ショートステイは令和6年度調査の比較対象ではないため、令和4年9月の厚生労働省調査における参考値です。令和6年度調査では、特養、老健、介護医療院、訪問介護、通所介護、通所リハ、特定施設、小規模多機能、グループホームなどが調査対象となっています。(mhlw.go.jp
**重要:ショートステイの315,170円は令和4年9月のデータなので、令和6年度のランキングと完全に同じ条件ではありません。**そのため、ブログでは「参考値」と明記することをおすすめします。(mhlw.go.jp
1位:介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
平均給与は361,860円です。
今回比較したサービスの中では、特別養護老人ホームが最も高い結果となりました。
特養では、要介護度の高い利用者が多く、食事・入浴・排泄・移乗などの身体介助を行う機会も多くあります。
また、夜勤がある施設では夜勤手当が支給されるため、日勤のみの職場と比べて給与が高くなる傾向があります。
「介護職としてしっかり稼ぎたい」という人にとって、特養は候補の一つになるでしょう。
2位:特定施設入居者生活介護
平均給与は361,000円です。
特定施設入居者生活介護には、介護付き有料老人ホームなどがあります。
特養とほぼ同じ水準の給与となっており、今回の調査では2位となりました。
有料老人ホームは施設によって仕事内容や利用者の介護度が大きく異なります。
高級有料老人ホームなどでは、接遇やサービス面を重視している施設もあります。
転職する場合は、求人票の給与だけでなく、夜勤回数や資格手当、賞与なども確認しましょう。
3位:介護老人保健施設(老健)
平均給与は352,900円です。
老健は、在宅復帰を目指す利用者を支援する施設です。
特養と比べると「生活を支える介護」に加えて、リハビリテーションとの関わりが多いことが特徴です。
医師、看護師、リハビリ職、ケアマネジャーなど、多職種と連携しながら仕事を進めます。
給与だけでなく、介護職として幅広い知識や経験を身につけたい人にも向いている職場です。
4位:訪問介護
平均給与は349,740円です。
訪問介護は、利用者の自宅を訪問して身体介護や生活援助を行います。
施設介護とは違い、基本的に利用者と1対1でサービスを提供することになります。
訪問介護は「給料が低い」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、今回の調査では特養・有料老人ホーム・老健に次ぐ4位となっています。
サービス提供責任者を目指したり、経験を積んで管理者を目指したりすることで、さらにキャリアの幅を広げることもできます。
5位:介護医療院
平均給与は330,030円です。
介護医療院は、長期的な療養が必要な要介護者に対して、医療と介護の両方を提供する施設です。
医療的なケアとの関わりも多いため、介護だけでなく医療分野の知識も身につけやすい環境です。
一般的な介護施設とは仕事内容が少し異なるため、医療と介護の連携に興味がある人には向いています。
6位:通所リハビリテーション(デイケア)
平均給与は319,310円です。
デイケアは、利用者が自宅から施設へ通い、リハビリテーションを受けるサービスです。
デイサービスと似ていますが、リハビリテーションを重視している点が大きな違いです。
基本的に夜勤がないため、生活リズムを安定させやすいのもメリットです。
「夜勤は避けたいけれど、介護職として働きたい」という人には選択肢になるでしょう。
7位:ショートステイ
平均給与は315,170円です。
ショートステイは、利用者が短期間施設に宿泊して介護を受けるサービスです。
夜勤がある施設も多く、仕事内容としては特養などの入所施設に近い部分があります。
8位:小規模多機能型居宅介護
平均給与は305,220円です。
小規模多機能型居宅介護は、「通い」「訪問」「泊まり」を組み合わせて利用者を支援するサービスです。
一般的なデイサービスや訪問介護とは違い、利用者の生活を幅広く支援できるのが特徴です。
一人の利用者に対して、さまざまな場面で関わることができるため、幅広い介護経験を積みたい人に向いています。
9位:認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
平均給与は302,010円です。
グループホームでは、認知症のある利用者が少人数で共同生活を送ります。
食事や掃除などの生活支援から、入浴・排泄・移動などの身体介助まで幅広く行います。
施設によって夜勤の回数や勤務体制が異なるため、求人を比較するときには夜勤手当まで確認することが重要です。
10位:通所介護(デイサービス)
平均給与は294,440円です。
今回のランキングでは9位となりました。
デイサービスは、利用者が日中に施設へ通い、食事・入浴・レクリエーション・機能訓練などのサービスを受ける場所です。
夜勤が基本的にないため、特養や有料老人ホームなどと比べると給与が低くなる場合があります。
一方で、夜勤がなく日勤中心で働けるため、生活リズムを安定させやすいというメリットがあります。
「給料よりも働きやすさを重視したい」という人には向いている職場です。
給料だけなら特養・有料老人ホームが高い
今回のランキングを見ると、上位には特養、有料老人ホーム、老健、訪問介護が並んでいます。
特に1位の特養は月36万円を超える平均給与となっています。
一方、デイサービスは約29.4万円です。
単純に比較すると、特養とデイサービスでは月額で約6万7,000円の差があります。
年間にすると約80万円の差になるため、転職先を選ぶ際にはかなり大きな違いです。
ただし、この差がすべて「基本給の差」というわけではありません。
夜勤手当や各種手当、一時金なども平均給与に含まれているためです。
給料が高い=働きやすいとは限らない
介護職の転職では、給料だけで職場を決めるのはおすすめできません。
例えば特養では夜勤がある施設が多く、身体介助の負担も大きくなりやすい傾向があります。
一方、デイサービスは給与が低めでも、夜勤がなく日曜休みなど、働き方にメリットがあります。
訪問介護の場合は、利用者の自宅へ訪問して1対1で対応するため、施設介護とは違った難しさがあります。
そのため、
給料
+
夜勤の有無
+
年間休日
+
残業時間
+
身体的負担
+
人間関係
+
資格手当・賞与
まで含めて比較することが大切です。
介護職が給料を上げる方法
介護職として収入を上げたい場合は、職場を変えるだけでなく、資格取得やキャリアアップも重要です。
代表的なのが介護福祉士です。
介護福祉士を取得すると、資格手当が支給されたり、基本給が上がったりする職場があります。
さらに、
- リーダー
- サービス提供責任者
- 生活相談員
- 管理者
- ケアマネジャー
などを目指すことで、仕事内容とともに給与水準を上げられる可能性があります。
特に「今より給料を上げたい」という人は、現在の職場で昇給を待つだけではなく、資格取得と転職を組み合わせて考えるのも一つの方法です。
まとめ
今回は、厚生労働省の令和6年度「介護従事者処遇状況等調査」をもとに、介護サービス別の平均給与を比較しました。
最新の同一条件で比較すると、最も平均給与が高かったのは特別養護老人ホームの361,860円、次いで特定施設入居者生活介護の361,000円、介護老人保健施設の352,900円でした。(mhlw.go.jp
訪問介護も349,740円と高い水準で、デイサービスは294,440円でした。(mhlw.go.jp
ただし、平均給与には基本給だけでなく手当や一時金の一部も含まれています。
また、夜勤の有無や資格、経験年数、施設の規模などによって実際の給与は大きく変わります。
「給料が高いから」という理由だけで職場を決めるのではなく、仕事内容や休日、夜勤、残業、将来のキャリアまで含めて比較することが大切です。
介護職は、働くサービスを変えるだけでも収入や働き方が大きく変わる可能性があります。
これから介護職への転職を考えている人は、求人票の月給だけではなく、年収・賞与・手当・休日・夜勤回数まで確認して、自分に合った職場を選びましょう。

